【12月16日 AFP】パレスチナ自治区各地で15日、米国によるエルサレムのイスラエル首都認定に抗議する数万人が新たなデモを行い、一部がイスラエル治安当局と衝突し、パレスチナ人4人が死亡、数百人が負傷した。

 米国が長年保ってきた政策を転換し、在イスラエル米大使館のエルサレム移転を表明したドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の決定は、国際社会からの非難や、パレスチナやアラブ諸国での抗議行動を引き起こしている。

 デモ隊は米国やイスラエルの国旗を燃やしたり、トランプ大統領の写真を踏みつけたりするなどの行動を続けており、同大統領による決定が大規模な惨事に発展する可能性が懸念されている。

 15日には、投石するパレスチナ人とイスラエル治安部隊との間で暴力的な衝突が発生。パレスチナ保健当局によると、ガザ地区(Gaza Strip)とイスラエルとの境界付近でパレスチナ男性2人が死亡、エルサレム北郊ではイスラエル軍に胸を撃たれたパレスチナ男性1人が死亡した。

 警察によると、ヨルダン川西岸(West Bank)のラマラ(Ramallah)郊外の検問所付近では、イスラエルの国境警察官を刃物で刺したパレスチナ人の男が射殺された。男は自爆ベストとみられるものを着用していたが、実際に機能するものであったかは不明。(c)AFP/Mai Yaghi with Hossam Ezzedine in Ramalla