■屈辱

 フローラさんは手術を待ちながら、恋人ができたことがないなど、残念なことについて思いをめぐらす。「恋愛を知ることなんてできません。外に出れば、皆が私を見て笑うのだから」

 ダナネ(Danane)地域の障害者団体の会長で、自身も盲目のティウ・フーベルソン(Tieu Huberson)氏は「患者は外出したくないと感じている。皆から見られるのです。その屈辱を想像してみてください」と言う。同氏の団体は村長らと協力して地元住民らの教育に努めてきた。手術によって患者の身体的また精神的な健康が改善できると信じている。

「医師がフローラに手術をすることになったよと言ったら、彼女は涙を流しました。私たちは彼女に、あなたは美しい少女だと言いました。それは彼女が生まれた始めて受けた褒め言葉だったのです」

■未来

「ある日の笑顔(Sourire Un Jour's)」というボランティア団体による貧困者支援には、手術、食料、患者宅から病院までの送迎など、あらゆるものが含まれている。

 複雑な外科手術を終えて数日後、フローラさんは回復室にいた。何年もの間、鏡を敵のように恐れていた彼女は、新しい顔を目にしたばかりだった。「嬉しいです」とフローラさん。「夫と子どもを持てるようになるわ」

(c)AFP/Patrick FORT