【12月8日 AFP】(更新)米カリフォルニア州南部で続く山火事は、7日も予想不能な強風にあおられて各地で猛威を振るい、同国第2の都市ロサンゼルス近郊の高級住宅地にも広がっている。

 現地では山腹全体が火の海となり、煙や火柱が上がる劇的な光景が広がっており、これまでに23万人以上が自宅からの避難を強いられた。火の手は、歌手のビヨンセ(Beyonce)さんら著名人が住宅を所有する高級住宅地のベルエア(Bel Air)地区にも達し、数百万ドル(数億円)の邸宅が被害を受けている。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では、「スカーボール(Skirball)」と呼ばれる森林火災がキャンパスの西側に迫ったことを受け、授業の休講が決まった。

 ロサンゼルス北郊のベンチュラ(Ventura)郡ではさらに大規模な森林火災「トーマス(Thomas)」が猛威を振るっており、カリフォルニア消防当局によるとこれまでに3万8850ヘクタールが焼失し、5万人が自宅から避難した。

 火勢の激しさにもかかわらず、これまでに公表された死者は1人にとどまっている。ベンチュラ郡保安官事務所のティム・ローマン(Tim Lohman)氏によると、前夜に身元不明の遺体が発見されたという。4日にこの山火事絡みで1人が死亡したと報じられたが、そちらは事実無根と判明していた。(c)AFP