【12月7日 AFP】コンピューターゲームの腕前を競うエレクトロニックスポーツ、略して「eスポーツ(eSports)」の大会決勝で、韓国人プロゲーマーが中国人の対戦相手を、足の指を使ってキーボードを操作しながら一方的な展開で破り、対戦相手から大きな怒りを買うとともに、ネット上のファンからは賛否両論が巻き起こった。

 問題となった行動に出たのは韓国のリム・ホンギュ(Lim Hong-Gyu)氏。リム氏は3日に米国で行われたeスポーツの大会「ゾータックカップ・マスターズ(Zotac Cup Masters)」の決勝で、足を使うだけでなく、腕を組んで寝たふりをするなどして中国人の対戦相手を翻弄(ほんろう)。インターネット上で観戦していた多くのファンの間では、リム氏は無礼な行動を取ったのか、それとも華麗なプレーだったのかという論争に発展した。

 リム氏はその強さから総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のスター選手、コナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)にちなんで「韓国のマクレガー」とも呼ばれている。

 ただ、大会の主催者はリム氏のふざけた態度に気分を害したようで、「プロのゲーム界に騒ぎを巻き起こしたかもしれないあるプレイヤーの行動は残念で、大会を代表するものではなく、象徴するものでもない」との声明を発表。中国版ツイッター(Twitter)の「ウェイボー(微博、Weibo)」で、リム氏を二度と出場させないと表明した。

 一方のリム氏は試合後のインタビューで通訳を介し、トーナメント以外では足を使ってプレーすることはたびたびあると発言。「足で打ち負かす自信が100%ある相手にだけ、そうすべきだ」と述べた。(c)AFP