【12月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は4日、未成年に対するわいせつ行為に及んだ疑惑が浮上しているロイ・ムーア(Roy Moore)氏(70)を、アラバマ(Alabama)州連邦上院補欠選挙の共和党候補として正式に支持することを表明した。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)への投稿で、「大幅減税に一票たりとも賛成を投じない民主党の姿勢が、アラバマで共和党のロイ・ムーア氏が勝つ必要がある理由だ」と述べ、ムーア氏の票によって移民政策や人工妊娠中絶などあらゆる問題に関して上院で法案可決がもたらされる可能性があることを指摘。

 ホワイトハウス(White House)も、トランプ氏がムーア氏に電話をかけ、今月12日に行われるアラバマ州連邦上院補欠選挙で同氏を正式に支持することを伝えたと発表した。

 ムーア氏は、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)がわいせつ疑惑を最初に報じるまでは同選挙の有力候補と目されていた。同氏に対しては、当時14歳だった人を含む複数の女性が性的暴行被害を受けたと訴えている。

 アラバマ州での補欠選挙は、ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)氏が司法長官就任に伴い上院議員を辞任したことを受け行われるもので、上院では共和党が52対48とかろうじて過半数を保っているため、全米規模での政策に影響を及ぼすものとなっている。(c)AFP