【12月4日 AFP】地中海の島国マルタで首相の汚職疑惑を追及してきた著名ジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチア(Daphne Caruana Galizia)氏(53)が車に仕掛けられた爆弾で殺害された事件で、地元当局は4日、殺害に関与した疑いで容疑者10人を逮捕したと発表した。

 10月16日に爆殺されたカルアナガリチア氏は、反汚職キャンペーンを掲げた自身のブログが話題となり、マルタで最も著名な人物の一人だった。

 同氏はジョゼフ・ムスカット(Joseph Muscat)首相周辺の汚職疑惑の追及のほか、野党・国民党の新党首エイドリアン・デリア(Adrian Delia)氏が絡んだ取引についても調査していた。

 当初ムスカット氏は声明で容疑者8人を逮捕したと発表していたが、後に自身のツイッター(Twitter)でさらに2人が逮捕されたと明らかにした。声明によると、容疑者らは「殺害への関与につながる合理的な疑い」があるとして逮捕されたという。

 また容疑者は全員マルタ国民で、うち数人は「警察にも知られた」人物だった。(c)AFP/Matthew XUEREB, with Angus MacKinnon in Rome