【12月4日 AFP】ドイツの首都ベルリン近郊に開設されたクリスマス市付近で1日夜、不審な小包が見つかり、避難指示が出される騒ぎがあった。当局は3日になって、これはテロではなく恐喝行為だったと発表した。

 不審物が見つかったのは、風光明媚(めいび)なポツダム(Potsdam)中心部に設けられたクリスマス市そばの薬局。くぎ、粉末、電池、電線が詰まった円筒形の容器で、さらにドイツでは認可されていない強力な花火も入っていたが、起爆装置らしいものはないとされていた。

 しかし警察は3日になって、さらに詳しく調べた結果、爆発しかねない装置だったと明かした。

 当局によるとこの装置は、独国際流通大手DHLから巨額をゆすり取ろうとする恐喝未遂事件に絡んだものだったという。

 ブランデンブルク(Brandenburg)州内相のカールハインツ・シュレーター(Karl-Heinz Schroeter)氏の話では、容疑者らはDHL宛の手紙で、クリスマス前に小包爆弾を送られたくなければ「数百万ユーロ(数億円)に上る金銭」を支払うよう要求していたという。

 ベルリンでは昨年のクリスマス市で襲撃事件が発生して死者も出ており、今回の騒動は市民の間に、類似の事件が再発する恐怖を呼び起こした。(c)AFP