【12月2日 AFP】アジア歴訪の一環としてバングラデシュを訪問しているローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は1日、ミャンマーでの迫害を逃れ入国したロヒンギャ(Rohingya)難民と首都ダッカで面会した後、今回のアジア歴訪で初めて難民たちを「ロヒンギャ」と呼んだ。

 フランシスコ法王はバングラデシュで暮らす少数のロヒンギャ難民との感情的な面会に臨んだ後、各宗教の指導者たちとの会合で、短いながらも語気を強めた演説を行い、「きょう、神の存在はロヒンギャとも呼ばれる」と言明。さらに、「世界の無関心により」ロヒンギャ難民が直面してきた苦難に対する許しを求めた。

 難民の権利を強く擁護する姿勢で知られる法王は、これまでにもロヒンギャ難民支持を繰り返し表明していた。しかしミャンマー訪問時は「ロヒンギャ」という名称の使用を避け、人権運動家や難民らの一部から批判を受けていた。仏教徒が人口の多数を占める同国では、ロヒンギャを独立した民族として認めない人が多く、この呼称の使用は政治的な繊細な問題となっている。(c)AFP/Claire Cozens and Annie Banerji in Cox's Bazar