【12月1日 AFP】イングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)は30日、元イングランド代表監督で、残留請負人として名高いサム・アラダイス(Sam Allardyce)氏を新指揮官に迎え、1年半の契約を結んだと発表した。

 これまでにボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)やニューカッスル(Newcastle United)、サンダーランド(Sunderland AFC)、クリスタルパレス(Crystal Palace)などで指揮を執ったアラダイス氏は、本拠地グディソン・パーク(Goodison Park)で2日に行われるハダーズフィールド・タウン(Huddersfield Town)戦で初采配を振るうことになる。

 クラブが発表した声明の中でアラダイス氏は「私は常々エバートンは偉大なクラブだと思っていた。クラブは厳しい時を過ごしているのは自明のことだが、少しでも早くそれを過去のものにして、再び上を向けるようにしていきたい」とコメントした。

 エバートンは10月にロナルド・クーマン(Ronald Koeman)前監督を解任して以来、なかなか後任が決まらずにいたが、11月29日にクラブはアラダイス氏との交渉が詰めの段階に入っていることを明かしていた。アラダイス氏は、同日行われたウェストハム(West Ham)戦をスタンドから観戦。チームはこの試合で、ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)がハットトリックを決めるなど今季最高の出来をみせて4-0で勝利を挙げ、降格圏と勝ち点5差の13位に順位を上げている。

 ボルトンで名声を築いたアラダイス氏は、昨シーズンのクリスタルパレスをはじめ、サンダーランドやブラックバーン・ローバーズ(Blackburn Rovers)を降格圏からプレミアリーグ残留に導いた過去を持つ。

 特にサンダーランドでの辣腕(らつわん)ぶりからイングランド代表監督に就任する夢をかなえたものの、昨年9月に新聞のおとり取材で不適切な発言をし、わずか1試合指揮したのみで、退任していた。(c)AFP