■「北極星勲章」受勲者

 今回、同紙に性的被害を明らかにした女性たちは、男性が大手出版社や有力なプロデューサー、監督、作曲家らと親しい関係にあるため、自分のキャリアが断たれるのではないかと恐れて黙っていたと話している。AFPの取材に応じた著述業の女性は、27歳だった2008年にこの男性に臀部(でんぶ)を触られ、男性をひっぱたいたところ、後で、業界で二度と仕事が見つからないようにしてやると言われたと明かした。

 スウェーデン・アカデミーは23日に会合を開き、女性たちから告発されている男性との関係を一切絶つと発表した。スウェーデン・アカデミーはこれまで、この男性に資金を提供し、仏パリの高級地区にアカデミーが所有するアパートの運営も任せていた。

 スウェーデン・アカデミーは、この男性が「同協会が授与、提供している賞や奨学金、資金に直接的または間接的に影響を及ぼしていたのか」内部調査を開始することも明らかにした。

 同国のアリス・クンケ(Alice Kuhnke)文化相は、この男性に、スウェーデンの王族や同国に貢献した外国人に与えられる北極星勲章(The Order of the Polar Star)を2015年に授与したことを後悔していると述べた。

 ソーシャルメディア(SNS)上でハッシュタグ「#MeToo(私も)」を使って女性たちが被害体験を訴える運動は米ハリウッド(Hollywood)から広がり、世界で最も男女平等が進んでいる国の一つ、スウェーデンの芸術関係者やメディア、政界をも巻き込む騒動に発展した。(c)AFP/Gaël BRANCHEREAU, Helene DAUSCHY