【11月25日 AFP】在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は24日、2011年にはじまったシリア内戦の死者が34万人以上に上り、うち10万人以上が民間人だったと発表した。

 シリア人権監視団がAFPに明らかにしたところによると、2011年3月、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に対する抗議行動をきっかけに始まったシリア内戦による死者は今月初めまでに34万3511人に達した。全死者のうち10万2618人が民間人で、うち子どもが約1万9000人、女性が約1万2000人となっている。

 推計によると政権側の死者は11万9000人以上となっており、内訳は政府軍兵士が6万2000人、民兵が数万人、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)の戦闘員が1556人。

 反体制派、イスラム系の民兵、米国の支援を受けたクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」などの死者は約5万9000人となっている。

 最も大きな打撃を受けたのはイスラム過激派で、死者は7月の発表より4000人多い6万2200人となった。

 シリア全土ではこの4か月間で1万2000人近くが死亡し、うち3001人が民間人だった。今年5月に結ばれた「緊張緩和合意」により、戦闘はシリアの激戦地の一部では比較的鎮静化した一方、他の場所ではエスカレートしている。(c)AFP