【11月18日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は16日、米カリフォルニア(California)州ホーソーン(Hawthorne)にある同氏経営の宇宙開発企業スペースX(Space X)の本社で、EV大型トラック「テスラ・セミ(Tesla Semi)」を初披露した。スペースX本社には、テスラ社デザイン部門が同居している。

 マスク氏は近未来的な外観の「セミ」の設計について、「弾丸らしくなるようにした」と述べた。

 テスラは「セミ」の性能について、従来のディーゼルトラックに比べ、より速く経済的であることを強調している。同社によると、「セミ」は5秒間で時速100キロに到達可能な加速性能を備え、上限の40トンの積み荷をけん引している場合でも、従来のディーゼルトラックより大幅に速い20秒で同じスピードに達する。

 またマスク氏は、「セミ」は1回の充電で約800キロ走行できるとし、通常のトラックの走行ルートが約400キロ以下であることから、「再充電なしで目的地と往復できる」と述べた。

 運転席が通常の左側ではなく中央に位置していることも、「セミ」の設計の革新的な点だ。さらに、車両前方にエンジンがない上に、シフトレバーもないことから、運転席がこれまでより前に置かれ、パノラマ型フロントガラスを通して道路を広く見渡せる。車内は天井が高く十分な広さがあり、立ち上がって歩き回ることもできる。

 マスク氏は、「テスラ・セミは(従来型より)はるかに快適に運転できる上、より高い安全性と貨物輸送費用の削減を実現する」と主張した。(c)AFP