【11月17日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦を行う米主導の有志連合は15日、ISが2014年に「カリフ制国家」の樹立を宣言したイラク、シリア両国内の支配地のうち、これまでに95%を失ったと発表した。

 有志連合の米国特使を務めるブレット・マクガーク(Brett McGurk)氏は、ヨルダンでの会合出席後の同日夜に出した声明で、「2014年に有志連合が組織されて以来、ISIS(ISの別称)はイラクとシリアでかつて支配していた地域の95%を喪失した」と指摘。これまでに750万人以上がISから解放されており、ISの財政は「過去最低水準」にあるとも明らかにした。

 ISの国家設立という夢が相次ぐ敗戦により崩れ去ろうとする中、西側諸国の関心は、帰国した外国人戦闘員による襲撃事件の阻止へと移ってきている。マクガーグ氏は、シリアへのIS外国人戦闘員の流入は「ほぼ停止」したと強調。国境通過の際に拘束される過激派メンバーが増加していると述べている。(c)AFP