【11月16日 AFP】中国のオンライン旅行サービス最大手シートリップ(Ctrip、携程)は15日、社内託児所で複数の保育士が預かった幼児たちを虐待している動画が出回った問題で、同社グループの副総裁2人を停職処分としたことを明らかにした。中国全土に怒りを巻き起こしたこの事件では警察が先週、保育士3人を児童虐待の容疑で逮捕している。

 問題の動画は先週出回ったもので、上海のシートリップ本社に併設された託児所で社員の子どもたちが手荒に扱われ、罰としてからしを食べさせられるなどの様子が映っていた。

 事件を受け、シートリップ社のグループ副総裁2人が停職処分を受けたとの文書がインターネット上に流出していたが、同社広報は15日、AFPの取材に文書は正式なものだと回答した。問題が起きた託児所は現在、営業を停止しているという。

 虐待動画に続き、わが子がからしを口に突っ込まれたと激怒した両親が、女性保育士の一人の口の中に同じからしを入れて報復しようとして警察に止められる動画も拡散された。この託児所に子どもを預けていた父親だという男性は「信じられない。私たちが上の階で働いている間、下の階ではわが子が虐待されていたなんて」とソーシャルメディアの「ウェイボー(微博、Weibo)」に投稿した。

 託児所の運営は外部に委託されており、シートリップ社によると過去3か月間に3歳未満の幼児100人ほどが預けられていたという。(c)AFP