【11月11日 AFP】カナダのフランソワフィリップ・シャンパーニュ(Francois-Philippe Champagne)国際貿易相は11日朝、環太平洋連携協定(TPP)の交渉で「大きな進展」があったとツイッター(Twitter)に投稿し、参加国の間で大筋合意に達したことを明らかにした。

 シャンパーニュ国際貿易相は同じツイートの中で、カナダ政府は労働や環境分野で厳しい条項を求める粘り強い交渉の末に大筋で同意したという同国政府の声明へのリンクもシェアした。

 これらの条項は米国が今年に入ってTPPからの離脱を表明したことによって実現が危ぶまれていた。米国の離脱を受け、残されたTPP参加11か国はTPPの利点を再確認することを強いられた。

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれるベトナム中部ダナン(Danang)で数日前から行われていたTPP交渉は11日朝、大きく進展した。

 カナダ政府の声明は、「カナダにとって未解決の問題はまだ多い」が、環境・労働保護がより自由な市場と結び付けられた「新しい合意」を歓迎するとしている。カナダはこれらの問題についての立場を固守していた。

 しかし巨大な市場を持つ米国が抜けたことでベトナム、マレーシア、チリ、ペルーといった国々にとってTPPの魅力は薄れた。世界第3位の経済大国である日本は、合意の遅れがTPPそのものの崩壊につながりかねないとの懸念から、速やかな合意に向けて特に積極的な動きを見せた。(c)AFP