【11月11日 AFP】女子サッカーのスター選手として知られるホープ・ソロ(Hope Solo)が10日、国際サッカー連盟(FIFA)前会長のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)氏(81)から過去にセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けたことを明らかにした。

 米国代表GKとしてW杯カナダ大会(FIFA Women's World Cup 2015)制覇と2度の五輪優勝を経験しているソロは、2013年のバロンドール(Ballon d'Or)表彰式で、当時のチームメートだったアビー・ワンバック(Abby Wambach)に賞を授与しようとした際に、ブラッター氏からいきなり臀部(でんぶ)をさすられたと主張した。

 ポルトガルの首都リスボン(Lisbon)で開かれたインターネット技術の国際会議「ウェブサミット(Web Summit)」に出席したソロは、地元紙「Expresso」に対し、「ゼップ・ブラッター氏にお尻をつかまれたのです。数年前のバロンドールの式典で、私がステージに上がろうとしていた時でした」と告白し、女子サッカー界では男性職員からのセクハラ行為が共通問題だったと語った。

 現在36歳のソロはまた、米ハリウッド(Hollywood)の大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏が関与した性的スキャンダルが発覚して以降、エンターテインメント界をはじめ、政界やスポーツ界でのセクハラ行為が次々と明るみに出ていることにも言及し、「キャリアを通じて私はこうしたことを目撃してきました。ほかのアスリートも自分の体験について声をあげてほしい。ハリウッドだけでなく、至る所で手に負えない状況なのです」と訴えた。

 1998年にFIFA会長に就任し、2015年に汚職問題で失職したブラッター氏の広報担当者は、ソロの主張について「ばかげている」と話した。(c)AFP