【11月5日 AFP】国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、2014~16年に西アフリカでエボラ出血熱が流行した時期に、職員が不正を働いた事例を数件確認したと発表した。不正による損失は推計600万ドル(約6億8000万円)に上るという。IFRCは「憤慨している」と述べ、「関与した職員の責任を問う」と強調した。

 エボラウイルスは主にギニアやシエラレオネ、リベリアで1万1300人を超える死者を出し、推計2万9000人が感染した。

 IFRCによると、シエラレオネで元職員が銀行と「共謀」し、IFRCに210万ドル(約2億4000万円)の損失を与えた可能性を示す証拠が発見された。ギニアでは通関サービス業者による水増し請求や請求書偽造により120万ドル(約1億4000万円)の損失が出ており、別の事例2件についても調査中。IFRCはリベリアでも、支援物資の価格や人件費が270万ドル(約3億1000万円)水増しされていたことを確認したという。

 IFRCは2014年以降、「高リスク状況」での支出に制限を設けたり、訓練を受けた監査役を救援チームに派遣したりするなど、業務上の不正対策を強化しているという。(c)AFP