午後6時半、この部屋の住人の最後の1人、林宇楠(Lin Yunan)さんがバスケットボールをした後に帰ってきた。林さんが部屋のドアを開けると、天井のLEDが点灯し、カーテンが自動で閉まった。ドアにセンサーが付いており、日没後に帰ってくると、ドアを開けた時に電気がつき、カーテンが閉まるようになっているという。暗闇の中スイッチを探す手間が省けた。

 4人は「95後」と呼ばれる、1995年以降に生まれた大学3年生。いずれも、理系の学生ではない。デザイン・芸術を学ぶ学生として「学んだことを実際に役立てるチャンスを無駄にしない」ようにと、寮生活をしていく上で不便に感じていることなどを話し合って改善している。「以前は、部屋のスイッチから一番近いベッドで寝ている林さんが毎晩、電気を消してから暗闇の中を手探りでベッドに戻っていた」と鄧さん。今では「フットライト」も設置され、夜中トイレに起きたときでも、他のルームメイトを起こす心配もない。

 実用性はもちろんだが、室内のデザインも重視されている。「宇宙船」をテーマにみなで知恵を出し合い、室内の壁やライトの色などすべて青や黒で統一されている。

 学校の宿舎管理センターは10月28日にこの部屋の安全検査を行い、何も問題がないと確認した。(c)東方新報/AFPBB News