【10月30日 AFP】欧州中部で29日、大雨や暴風が発生して少なくとも5人が死亡した。広い地域で停電や交通網の混乱が生じている。

 ドイツ第2の都市ハンブルク(Hamburg)では、暴風雨によって洪水が発生し、歴史的な水産市場の周辺が冠水した。ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)によると、がれきが線路をふさぐなどしたために同国北部の多くの路線が影響を受けたが、ベルリンやハンブルク、ハノーバー(Hanover)などをつなぐ路線は、30日には平常通りの運行に戻るとみられる。

 ドイツ北部のキャンプ場では、停めた車の中で眠っていた63歳の男性が鉄砲水に襲われ、避難しようしたが死亡した。

 チェコでは、中部トシェビーチ(Trebic)近くの森で木が倒れて女性1人が死亡。首都プラハの北東にあるイチーン(Jicin)では高齢男性1人が屋外で死亡した。

 暴風によってチェコ全土で鉄道の運休や道路の通行止めが発生。気象当局は、国内最高峰のスニェシュカ(Snezka)山で観測史上最大となる風速50メートルを記録したと発表した。

 ポーランドの消防当局によると、同国北西部シュチェチン(Szczecin)近郊と南西部オポーレ(Opole)で、倒木に衝突するなどして自動車を運転していた男性2人が死亡している。また西部では約20万人が停電に見舞われた。(c)AFP/Jan FLEMR