【10月28日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州議会(定数135)は27日、同州の独立宣言を賛成多数で可決した。中央政府は即座に同州独立を阻む対抗措置に乗り出しており、欧州を不安に陥れてきた危機は激化の様相を見せている。

 同州議会は、「カタルーニャを独立共和国として宣言」する議決案を、賛成70、反対10、棄権2で承認。野党議員数十人は採決前に退場した。中央政府は議決内容を合法的に実行することはできないと主張している。

 スペイン上院は、中央政府によるカタルーニャ直接統治体制を敷く権限をマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相に与えることを承認。これにより、カルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)州首相ら自治州政府内閣は、28日までに罷免される可能性がある。

 スペイン情勢が未踏の領域に入る中、ラホイ首相は国民に「冷静さを保つ」よう要請し、「法の支配がカタルーニャでの法厳守を回復するだろう」と主張。28日夜に緊急閣議を招集した。欧州連合(EU)や米国はスペイン分裂に反対する姿勢を表明している。(c)AFP