【10月18日 CNS】中国のシンクタンク「瞭望」(Liaowang)が10日に発表した報告によると、過去5年間、中国の技術革新による国民の「満足感」は上昇を続けており、特に科学技術分野での満足感は72%まで増加した。このうち、モバイル決済による満足感がもっとも大きいということが分かった。

『2012 - 2017技術革新による人民大衆の満足感に対する貢献度の分析報告』は、製造、情報、バイオ、新エネルギー、新材料の五大分野の科学技術の成果を選び出し、客観的データやセンチメント指数(Sentiment Index)を用いて、技術革新が中国人にもたらす満足感の向上を数値化したものだ。

 2017年までの5年間、中国人の技術分野での満足感の総得点が50.01から85.99までに上昇した背景には、中国の技術の成果が一気に「爆発」したものによる。高速鉄道、モバイル決済、インターネット通販やシェア自転車などの新技術が急速に普及した事実からも裏付けられる。

 技術別の国民の満足感に対する貢献率は、情報技術が61%にも達し、このうちモバイル支払いは26.91%、日常生活を変えたことで、国民に認知されやすくなっている。

 報告によると、モバイル支払いは支払い時の便利さをもたらしただけではなく、インターネットショッピング、シェア自転車などの分野でも急速な発展を促した。モバイル支払い、リモート認証、生体認証などの技術も中国人の消費スタイルや生活習慣を変え、国民が満足感を実感できた。

 また、2016年のデータによると、毎日モバイル決済を使用している人は22.8%、毎週利用している人は約60%だった。いつでも、どこでも使えるモバイル支払いによって、国民の生活がより快適なものになり、ますます多くの人が出かける時に財布を持たなくなる。食事、買い物、公共交通機関はともかく、市場で野菜を買っても、携帯電話で手軽に支払うことができるのだ。

 人々の生活を変えると同時に、モバイル決済は公共サービスの分野でも大活躍。政府の公共サービスの効率と品質を高め、納付時に窓口で長い行列に並ぶ必要がなくなるし、場合によってはモバイル決済で済ませることができる。

 アリペイ(Alipay)を例にすれば、現在、全国31の省区市、357都市でアリペイ決済による「都市サービス」を展開している。電気、ガス料金、交通違反の罰金から、公共交通機関、オンライン予約受付などの公共サービスはモバイル決済で済む。(c)CNS/JCM/AFPBB News