■プログラムへの参加は自由

 カリフォルニア州では、1946年に導入された同プログラムによって年間1億2400万ドル(約139億円)の経費削減に成功していると推定されている。レンジェルさんの今年の収入は、現時点で1200ドル(約13万円)に上るという。

 今年に入ってから、同プログラムへの参加で受刑者2人が消火活動中に死亡しているという。だが、同プログラムへの参加については、強制されることはなく、個人の意思が厳格に尊重されている。また参加が許されているのは、非暴力行為により有罪判決を受けた危険度が低いとみられている受刑者に限られている。

 事実、プログラムに参加する大半は、薬物犯罪や盗みなどで服役している若い男の受刑者だ。

 地元のロサンゼルス近郊サンフェルナンド(San Fernando)で民家に押し入り、盗みを働いた罪で実刑8年の有罪判決を受けたレンジェルさん。「僕は仕事をしたり、他の人たちを助けたりすることを楽しんでいる。できれば自分のキャリアを積んでいきたい」とAFPに語った。(c)AFP/Javier TOVAR