【10月15日 AFP】17-18スペイン1部リーグは14日、第8節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)は終盤にルイス・スアレス(Luis Suarez)のゴールで同点に追いつき、アトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)と1-1の引き分けに持ち込み、今季リーグ戦無敗を守った。

 カタルーニャ(Catalonia)自治州の独立をめぐる政治的緊張の影響も見られる中で、試合はアトレティコが序盤にサウル(Saul Niguez)のゴールで先制したものの、大半の時間帯で試合を支配したバルセロナも最後にスアレスがヤン・オブラク(Jan Oblak)の牙城を破り、残り9分で同点に追いついた。

 スアレスは「アトレティコの守備が非常に堅く、GKも素晴らしいのはみんなわかっているけれど、後半はもっと点が取れたはずだし、それだけのプレーができていたと思う」と話した。

 両チームが勝ち点1を分け合ったことで、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の決勝点でヘタフェ(Getafe CF)を下したレアル・マドリード(Real Madrid)は、首位バルセロナと勝ち点5差の暫定2位に浮上。アトレティコも同6差は縮まらなかったが暫定3位に順位を上げている。

 アトレティコのディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は「特徴のまったく異なるチーム同士の素晴らしい試合だった」と語った。

 また、この日はバルセロナにとって、カタルーニャで中央政府が違憲とみなす住民投票が敢行され、暴力的な衝突も起こった日以降、初めてとなるスペインの首都でのアウェーゲームだったが、チームを迎えたのは無数のスペイン国旗と「スペイン万歳」の大合唱だった。

 それでも両監督は会場の雰囲気をたたえ、シメオネ監督は「スタジアムは見事だった」とコメント。バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督も「とても良いスタジアムだ。ファン(の野次)は普通のこと。誰にとっても素晴らしいサッカーの夜だった」と話した。

 6万8000人が詰め掛けたそのワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)を、開始30秒で黙らせかけたのがリオネル・メッシ(Lionel Messi)だった。脅威のハットトリックでアルゼンチン代表をW杯(2018 World Cup)予選敗退の危機から救ったエースは、アトレティコの選手を次々にかわし、圧巻の個人技で今季クラブ17得点目を決めるかに思われたが、シュートはサイドネットに外れた。

 シメオネ監督も「メッシは特別だ。ボールがメッシを経由するたび、危険な状況が生まれる」と話した。(c)AFP/Kieran CANNING