■退任理由は批判への不満か、それともクラブチームの指揮か

 News Ltd系列のヘラルド・サン(Herald Sun)紙は「間違いなく11月で動く」という情報筋の言葉を伝え、退任の理由として、W杯予選での采配に対する批判に監督が不満を抱いていることを挙げた。

 対してフェアファックス系列のシドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)紙によれば、ポステコグルー監督はもともとW杯後の退任を考えていたが、海外のクラブチームを指揮したいという希望があり、その時期を早めることにしたという。

 同紙は「仕事を確保しているわけではない。見切り発車になる」と話しつつ「単純に、彼はこの仕事を4年以上続けて、W杯(2014 World Cup)に出場し、オーストラリアのサッカーのレベルを底上げし、アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)を制して初のビッグタイトルをこの国にもたらしたということだ」と続けた。

「彼は今、海外のクラブレベルで日々チームを指導する仕事に戻りたがっている。オーストラリア人選手のピッチ上での評価を高めたという手ごたえを持っていて、今度はオーストラリア人指揮官の評価を高めたいと考えている」

 シリア戦直後の監督の言葉からは、別れが近い印象は受けなかったが、一方で試合前には、シリアに敗れて敗退すれば、それが豪代表での最後の指揮になる可能性があることは認めていた。

「自分の国を指揮できるのは、絶対的な特権であり誇りだ。私はこの国を11年にわたって指導した。クラブよりも長い時間だ。すべての試合が特別だし、どの試合も最後のつもりで臨んでいる。それが明日ならば、そういうことなのだろう。しかしそのつもりはない」

 現在52歳のポステコグルー監督は、豪Aリーグのブリスベーン・ロア(Brisbane Roar)やオーストラリアの年代別代表の監督などを経て、2013年にフル代表の指揮官に就任。2014年のW杯ブラジル大会ではグループリーグ敗退に終わったが、2015年には同国史上初となるアジアカップ戴冠を果たした。しかし今予選では、自動的に出場権が与えられる最終予選のグループ2位以内に入れなかった。

 オーストラリアは11月、北中米カリブ海4位のホンジュラスとのホームアンドアウェー方式のプレーオフに臨み、4大会連続5回目のW杯出場を目指す。(c)AFP