シドニーの奇跡なるか、満身創痍のシリアが豪とのPO第2戦へ
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■「相手が熱を感じる試合を」
一方、オーストラリアにとって今回のスタジアムは、ウルグアイを破って32年ぶりのW杯本大会出場を決めた2005年のプレーオフをはじめ、代表の過去の名場面の舞台となってきた場所でもある。2015年にこの場所でアジアカップ(2015 AFC Asian Cup)のトロフィーを掲げたアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)監督は、ファンの後押しが代表の大きな力になると話している。
「選手の80パーセントが海外でプレーしている今、ホームで家族や友人の前でプレーし、観客の愛情を感じられることは、間違いなく大きなプラスアルファになる。もちろん助けになるし、ピッチ上の相手のプレーにも影響を与えるだろう。彼らは敵のファンの熱を感じることになる」
「間違いなく序盤が重要になる。力強い試合の入りをすることができれば、実質的に序盤で試合を決めることもできる」
ベテランのティム・ケーヒル(Tim Cahill)は、現在の代表チームではウルグアイ戦の勝利を経験している唯一の選手となる。代表50得点まであと2得点に迫る37歳のケーヒルは、スーパーサブでの起用が続いているが、序盤でシリアにとどめを刺したいという指揮官の言葉を考えれば、10日はケーヒルの先発出場も予想される。
オーストラリアはまた、第1戦では勝利を盗まれたという感覚を発奮材料にしている。オーストラリアは前半にロビー・クルーズ(Robbie Kruse)のゴールで先制したが、後半40分にイラン人のアリレザ・ファガニ(Alireza Faghani)主審が微妙な判定でシリアにPKを与え、これをアル・ソーマに決められて貴重なアドバンテージを取り逃した。
10日の試合では、第1戦で数分しか出番のなかったスコットランド・プレミアリーグのセルティック(Celtic)でプレーするトム・ロギッチ(Tom Rogic)に大きな役割が与えられるとみられ、ロギッチのドリブルとパス、そしてロングシュートは試合の決め手になる可能性もある。
2006年にアジア・サッカー連盟(AFC)に加盟したオーストラリアは、転籍後4回連続、通算では5回目となるW杯出場を目指す。一方、母国が激しい内戦に見舞われる中で長丁場の予選を戦ってきたシリアは、W杯初出場に挑戦する。(c)AFP/Martin PARRY