【10月6日 CNS】中国のロケット「長征2号Cロケット(Long March 2C)」が9月29日午後12時21分、人工衛星「遥感三十号01組」を搭載し西昌衛星発射センター(Xichang Satellite Launching Center)から打ち上げに成功した。衛星は予定の軌道に投入され、「一箭三星(1機のロケットで3基の人工衛星を打ち上げる)」発射任務に成功した。

 長征2号Cは中国航天科技集団公司(China Aerospace Science and Technology CorporationCASC)第五研究院、人工衛星「遥感三十号01組」は中国科学院(Chinese Academy of Sciences)微小衛星創新研究院が製造した。今回で長征シリーズロケット251回目の発射となった。

 取材に応じた長征2号Cの陳閩慷(Chen Minkang)副総設計師によると、長征2号Cは長征2号をもとに改良設計されたロケットで、全長43メートル、離陸重量は245トン。同型のロケットは1975年に初めて打ち上げられて以来、44回発射に成功しており、成功率は97%と長征シリーズの中でも最も高く、現役期間が最も長いロケットだという。

 今年7月に「長征5号(Long March 5)遥2」の打ち上げに失敗してから、長征シリーズのロケットは89日ぶりに再度、宇宙へ飛び立った。中国国家航天局(China National Space Administration)の田玉竜(Tian Yulong)秘書長は、このほど開催された国際宇宙会議(IAC)で、「長征5号遥2の故障原因は現在調査中であり、年末までには調査結果を公開できるであろう」と述べた。

 また、長征5号遥2の打ち上げ失敗により、本来は11月と来年にそれぞれ発射が予定されていた「嫦娥(Chang'e)5号」と「嫦娥4号」、またそれ以降の計画にも影響が出るものとしており、年末までに新たに修正した発射計画を発表することも明らかにした。(c)CNS/JCM/AFPBB News