■大統領のツイート、対立あおる恐れも

「ほんの数日前にはお世辞を言っていたサンフアン市長は、いまや民主党員からトランプに意地悪く当たれと言われている」

「コミュニティーが努力すべきときに、彼らは自分たちのためになんでもやってもらうことを望んでいる。1万人の連邦職員がいまあの島で素晴らしい仕事をしている」

 これらのツイートは感情的な対立を一層あおる恐れもある。

 カリブ海(Caribbean Sea)を直撃したハリケーンによる悲劇よりも、トランプ大統領がナショナル・フットボールリーグ(NFL)の抗議行動に関心を寄せているという批判を受けた米ホワイトハウス(White House)は30日、トランプ大統領は今月3日に予定されているプエルトリコ視察を待たず、30日中にプエルトリコの複数の当局者に電話をかけると発表した。

 一方、クルス市長に比べ連邦政府の対応への批判を控えているプエルトリコのリカルド・ロセジョ(Ricardo Rossello)知事は30日、援助活動に関するブリーフィングを行い、FEMAが島の全域、特に病院に燃料を届けるべく懸命な努力を続けていると述べ、営業可能なガソリンスタンドは過去4日間で450か所から714か所に増えたと明らかにした。同知事室によるとFEMAはこれまでに飲料水250万リットルと非常食200万食を届けたという。

 ツイッターでのトランプ大統領とクルス市長の批判合戦について聞かれたロセジョ知事は、「これ(支援活動)が成果を上げるようにする唯一の方法はわれわれが協力することだ」とのみ語った。(c)AFP/Leila MACOR