【9月30日 AFP】17F1第15戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2017)の主催者は30日、前日のフリー走行で緩んだ排水溝のふたが衝撃的なクラッシュを引き起こした中、国際自動車連盟(FIA)の監査役がセパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)に問題無しという判断を下したと発表した。

 9番コーナーの縁石でしっかりと溶接されていなければならなかった排水溝の格子が、フェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)通過後に飛び出ていたため、ハース(Haas F1 Team)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)はマシンのコントロールを失い、高速でバリアーに衝突した。

 セパン・サーキットの役員は30日に行われるフリー走行3回目と予選を前にAFPに対し、「昨夜、すべての排水溝のふたを点検した。強化をして、ダブルチェック、トリプルチェックをした。FIAが何も言わなければ、レースは行われる」とコメント。また、レース開催前の28日にはFIAの監査が入り、トラックに問題なしとされていたと明かした。

 時速200キロ以上で金属製のふたに接触したグロージャンのマシンは回転し、大きく損傷した。接触で右の後輪タイヤはすぐさま破裂し、コントロールを失ったマシンは安全のために設置されたバリアーに衝突。その衝撃は17Gと見積もられている。

 FIAのスチュワードは、不可抗力でクラッシュが発生したため、ハースに対してグロージャンのマシンを修復する許可を与えた。F1規則では通常、各チームは夜間の活動を禁止されており、この間にマシンの調整などを行うことは許可されていない。

 ハースのギュンター・シュタイナー(Guenther Steiner)チーム代表は、トラックの状態について怒りの声を上げていた。

 シュタイナー氏は29日、「彼に負傷も何もなかったことを神に感謝する。マシンは損傷した。2017年にこういったことが常設サーキットでも、どこのサーキットでも起きてはならないことだというのが私の意見だ。こういったことは私としては受け入れられない。基準以下だ」とのコメント残した。(c)AFP