【9月30日 AFP】米国民の過半数がスポーツ選手による国歌演奏中の抗議行動に反対している一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の同問題への対応も好ましくないと考えていることが、29日に発表された2つの世論調査結果で明らかになった。

 CBSニュース(CBS News)が行った世論調査によると、米国歌演奏中の抗議行動に「反対」と回答した人は52%、「賛成」と回答した人は38%だった。

 米CNNが実施した別の世論調査によると、スポーツ選手が国歌演奏中に膝をついて抗議することは政治的な意見表明として「間違ったやり方」と回答した人は49%、「正しいやり方」と回答した人は43%だった。

 どちらの世論調査も人種問題について具体的に言及していないが、これら2つの世論調査はナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)の元QBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)氏が昨年、アフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為に注目を集めるために国歌演奏中に膝をついたことをきっかけに広がった抗議運動に米国が揺れる中で行われた。

 CBSニュースとCNNの世論調査はどちらも支持政党によって回答が割れたとしている。CBSニュースの世論調査によると、民主党支持者の67%は抗議行動に「賛成」である一方、共和党支持者の85%が抗議行動に「反対」だった。CNNの調査結果も同様の結果を示していた。

 トランプ大統領は先週、NFLの各チームオーナーに、試合前の国歌演奏中に抗議する選手らを「クビ」にするよう要求した。CBSニュースの調査によると、抗議行動に対するトランプ大統領のコメントに「反対」する人は48%、「賛成」する人は38%だった。

 CNNの調査によると、トランプ大統領がスポーツ選手たちを非難したことについて、「間違ったやり方」と回答した人は60%、「正しいやり方」と回答した人は34%だった。

 CBSニュースの世論調査は米国に住む1335人を対象に英世論調査会社ユーガブ(YouGov)が実施し、誤差の範囲は3.8%。CNNの世論調査は1037人を対象に世論調査会社SSRSが実施し、誤差の範囲は3.5%。(c)AFP