【9月29日 AFP】トム・プライス(Tom Price)米厚生長官は28日、プライベートチャーター機を公務で繰り返し使用し、約40万ドル(約4500万円)に上る公費を使ったとされる問題で陳謝し、費用を国庫に返納する意向を示した。トランプ政権では別の閣僚も同様の問題が持ち上がっており、政権幹部の浪費ぶりに厳しい視線が向けられている。

 米政治ニュースサイト「ポリティコ(Politico)」によると、プライス氏は今年、プライベートチャーター機を26回利用し、計約40万ドルを費やしていた。米厚生省は公務だったとしているが、目的地はプライス氏所有の不動産がある場所も含まれ、渡航先で親族と会うこともあった。

 プライス長官は声明で「(自身による)公金の使用に関して懸念が持ち上がったのは遺憾だ」と述べ、かかった費用を財務省に返済する意向を示した。

 この問題をめぐってはドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領も不快感を表明。プライス氏の更迭の可能性を問われ、「そのうち分かる」と述べていた。また野党・民主党議員5人も同氏の辞任を求めていた。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、スコット・プルイット(Scott Pruitt)環境保護局(EPA)長官も今年2月以降、プライベートチャーター機を3回、軍の機材を1回利用し、計5万8000ドル(約650万円)の税金が使われていた。

 政権幹部ではこのほか、スティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官も欧州への新婚旅行で政府専用機の利用を求めたと伝えられ、批判を浴びた。(c)AFP