【10月3日 CNS】「我々にとってのチャレンジは、どんな小さな企業よりもたやすいチャレンジなどない。ただ、我々の挑戦する力が大きいだけである」。中国のアリババ・グループ・ホールディング(Alibaba Group Holding)創業者のジャック・マー(Jack Ma)氏が9月25日、カナダ・トロント(Toronto)で記者団に話した。

 同日にトロントで開催されたアリババ主催の「Gateway 17 カナダ中小企業フォーラム」に出席したマー氏は、「率直なところ、規模も成長速度も、アリババはすでに『普通の企業』ではない。しかし依然としてチャレンジの壁は常に立ちはだかっている」と話した。

「例えば人材の問題。そして海外市場を含む社会では、我々のような先端技術を扱う民間企業と、そのボリュームのあるプラットフォームの成長に対して『不適応期』がある。しかし同時に、成長に対する期待値も高い。そこで政策と意識改革の挑戦が必要になってくる」

「私は毎日、常に警戒しながら、恐る恐る事を運んでいる。」と語るマー氏。「そうしなければ、安心して出張にも出かけられないし、こんなにたくさんの人たちにも会うこともできない」

「アリババがこの18年間経験してきた挫折やプレッシャー、チャレンジは、普通の企業では68年かかっても乗り越えられないのではないかと思う」「1日が1年のように長い。この18年間はまるで68年、78年分の努力をしたように感じる」とも語った。

 マー氏はまた、アリババがたくさんの企業の成長を助け、サポートをするプラットフォームになることを目標としていると述べた。「世界で1億人の雇用機会を作り、世界中の20億人の消費者にサービスを提供し、1000万社の黒字企業を誕生させたい」

 特別ゲストとして招待されたカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は、「中国とカナダの中小企業が協力をすることで、カナダの経済発展にもつながり、カナダ人にとってもチャンスが増えると期待している」と述べた。

 同フォーラムには、3600人が出席。カナダ中から集まった出席者の約70%が小規模企業で、業種は製造、小売、サービス、農業、観光など多岐にわたった。(c)CNS/JCM/AFPBB News