【9月20日 AFP】アフリカ南部ボツワナで、ゾウの群れに高圧送電線が落下して、群れの9頭が感電死する事故が起きた。電線は、群れの1頭が電柱に衝突したことが原因で落ちたという。地元の当局者が19日、明らかにした。

 この群れは、マカディカディパン国立公園(Makgadikgadi Pans National Park)から出て、近くの村デュクウィ(Dukwi)に迷い込んだとみられている。

 デュクウィ村の村長によると、群れの1頭が電柱をなぎ倒した衝撃で送電線が落下し、その下にちょうど群れがいたのだという。

 村長は「野生動物(局)の当局者らがこの事故について報告するために、18日夜に私のところに来た」と話したが、事故がいつ起きたかについては明らかにしなかった。

 今回の事故発生を確認したボツワナの環境・天然資源保護・観光省は、事故の調査に乗り出す意向を表明している。

 ボツワナにはアフリカ最大のゾウ個体群が生息しており、2015年の個体数調査によるとその数は13万5000頭以上に上るという。

 国際自然保護連合(IUCN)によると、アフリカゾウの個体数は過去10年で約11万1000頭減の41万5000頭にまで減少したという。

 アフリカでは毎年3万頭のゾウが殺されている。(c)AFP