【9月11日 AFP】イタリア中部各地で10日、豪雨に伴って洪水が発生し、これまでに少なくとも6人が死亡した。トスカーナ(Tuscany)州リボルノ(Livorno)では4時間で約400ミリの雨が降り、住宅への浸水で3歳の女児1人を残して一家4人が犠牲となったほか、冠水した道路で車が流されるなどの被害が続出した。

 地元紙イル・ティレーノ(Il Tirreno)によると、リボルノの住宅で死亡した一家4人は4歳の男児と両親、祖父で、全員が地下室から遺体で見つかった。1階に住んでいた祖父は孫娘を救出した後、他の家族を助けようと地下室に戻って死亡したという。

 このほか観光名所「ピサの斜塔(Leaning Tower of Pisa)」で知られるトスカーナ州ピサ(Pisa)では、およそ200店舗が浸水被害を受け、倒木で道路が寸断されるなどの影響が出た。

 首都ローマ(Rome)でも市内の地下道が一部通行止めとなり、地下鉄7駅が浸水のため閉鎖された。日刊紙レプブリカ(La Repubblica)系列のテレビ局は、観光名所コロッセオ(Colosseum)付近の冠水した道路で大型のごみ収集庫が流される様子を報じた。(c)AFP/Ella IDE