【9月5日 AFP】サッカーイスラエル代表のエラン・ゼハビ(Eran Zahavi)が4日、ホームでファンから浴びせられたブーイングを理由に代表引退を表明した。イタリアと対戦する5日の2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)欧州予選で、イスラエルはキャプテンを欠いて臨むこととなる。

 イスラエルはホームで行われた2日の試合でマケドニアに0-1で敗戦。ファンからのブーイングに怒ったゼハビはキャプテンマークをグラウンドに投げつけ、この行為により協会から無期限の出場停止処分を科された。

 中国スーパーリーグ(1部)の広州富力(Guangzhou R&F)に所属する30歳のゼハビは、通算39キャップで代表チームから去る決断を下し、国内紙イディオト・アハロノト(Yedioth Ahronoth)に対して「もうがまんできない」と語った。

「アスリートを尊敬する方法も知らない国に僕らはいる。だから僕は去る方がいいと考えた。ファンが自分たちのチームにブーイングするなんて。そんなこと地球上のほかのどこでも起きていない」

「あんな行為はしたくなかった。だけど、自分の内側から何かが崩れてしまった」

 イスラエルのミリ・レゲブ(Miri Regev)文化・スポーツ相は、「これからの世代に伝えようとしている価値観を踏みにじった」としてゼハビを非難している。

 イスラエルの年間最優秀選手に2度選出されているゼハビは、国内リーグで3度得点王に輝いているが、代表ではクラブチームでのような活躍はできていなかった。

 広州富力は昨年、イスラエル1部リーグのマッカビ・テルアビブFC(Maccabi Tel-Aviv)から移籍金800万ドル(約8億8000万円)でゼハビを獲得している。(c)AFP