【8月25日 AFP】(更新)24日に行われた米大リーグ(MLB)、デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)とニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の一戦で、タイガースのミゲル・カブレラ(Miguel Cabrera)とヤンキースのオースティン・ロマイン(Austin Romine)が殴り合うなど、明らかに頭部を狙った投球に対する怒りなどで乱闘騒ぎが3度起き、選手や首脳陣計8人が退場処分となった。

 6回裏にヤンキースは、救援のトミー・ケインリー(Tommy Kahnle)がカブレラの背後を通る直球を投げたことで、ケインリーとジョー・ジラルディ(Joe Girardi)監督が退場処分となった。

 交代したアロルディス・チャップマン(Aroldis Chapman)が投球練習を終えるなか、打席に入るカブレラはロマインと言葉をぶつけ合った。マスクを無造作に外したロマインを両手で押したカブレラが数発のパンチを繰り出すと、ロマインはカブレラをグラウンドに押し倒した。

 両軍ベンチ、さらにブルペンからも選手が飛び出て乱闘となるなか、ロマインはキャリア初、カブレラは通算9度目の退場処分を受けた。

 カブレラはロマインとの乱闘が起きる前に、事態を収拾しようとしていたと明かした。

「まず初めに、あっちが自分をめがけて投げてきた。それは構わなかった、自分は冷静だった。すると、あっちが球審に異議を唱え始めて、私はロマインに落ち着くように言ったんだ。彼は『あんたに言ってるんじゃない』と言ってきて、こっちは『おやおや』という感じだった」

「打席に戻ったときロマインに『何か(自分をののしるような)問題でもあるか』と聞いたんだ。彼は『なんでだ?』と言い返したから、こっちは事態を収めようとしているのに、君は乱暴に振る舞おうとしたと言ったんだ。そうしたら彼は『やろうってのか』みたいなことを口にしたんだ」

 この回を前に、タイガースの先発投手マイケル・フルマー(Michael Fulmer)がヤンキースの指名打者ゲーリー・サンチェス(Gary Sanchez)に死球を当てており、すでに緊張感は漂っていた。サンチェスはこの試合の前の打席で、この3連戦では4本目となる本塁打を放っていた。

 しかしながら、6回の乱闘が決して最後というわけではなかった。

 7回にはヤンキースのデリン・ベタンセス(Dellin Betances)が、98マイル(時速約158キロ)の直球をタイガースの捕手ジェームズ・マッキャン(James McCann)の頭部に投げ込み、再び両軍ベンチが空に。これでベタンセスとヤンキースのロビー・トムソン(Robby Thomson)コーチが退場している。

 さらに8回にはタイガースの救援投手アレックス・ウィルソン(Alex Wilson)がヤンキースのトッド・フレイザー(Todd Frazier)の脚に死球をぶつけて退場。三度両軍の選手らがベンチから飛び出す自体となり、最終的にタイガースのブラッド・オースマス(Brad Ausmus)監督に退場が命じられた。(c)AFP