【8月14日 AFP】ラクビーイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、2019年ラグビーW杯(Rugby World Cup 2019)に向けた視察旅行でチームスタッフと日本を訪れ、大会期間中は選手に「日常生活に近い」状態で過ごしてほしいと述べた。

 シックスネーションズ(Six Nations Rugby)で連覇を達成し、日本で行われるW杯では優勝候補の一角に挙げられているイングランドは、豪シドニー(Sydney)で行われた2003年大会の決勝でクリーブ・ウッドワード(Clive Woodward)氏率いる同国が、ジョーンズHCが指揮を執っていたオーストラリアを下してタイトルを獲得して以来、2度目のW杯制覇を目指している。

 元日本代表の指揮官でもあるジョーンズHCは、今回の視察で東京や横浜、宮崎、神戸、そして練習拠点と宿泊施設の候補地を回る計画を立てている。

 日系人の母親と日本人の妻を持つジョーンズHCは英ラグビー協会(RFU)の声明で、「大会まで残り2年となり、本格的に準備を整える段階にきている」とし、「各部署のスタッフを連れて、彼ら自身に日本に慣れ親しんでもらい、予想される気候条件を把握すると同時に、ここでW杯を戦うのはどういうことになるのか感触を確かめてもらいたかった」と述べた。

 今年6月のテストシリーズでアルゼンチンに2連勝を記録したイングランドは、W杯のプールCでそのアルゼンチンを筆頭に、フランス、米国、トンガと対戦することになっている。

 しかし、ジョーンズHCは日本で優勝を飾るには、その気候や文化に適応できるかも重要であるという認識を示しており、「人々は日本が暑い国であるというイメージを持っていない。よその国は、日本が高温多湿な国であると思っていないんだ」と語った。

「特にイングランドは日本に対し、古風な言い回しとして『極東』という表現を使う」と述べたジョーンズHCはまた、「日本では人間関係を築くことが重要だ」とすると、「すべての物事は直接顔を合わせて行う必要があるので、今回の視察はわれわれのスタッフが日本ラグビー界と重要な関係を築く良い機会だ」と語った。

 イングランドは2019年大会の開幕を控えた9月上旬には日本に到着する計画を立てており、ジョーンズHCは人里離れた場所にチームの拠点を置くことは好ましくないとして、「日常生活に近い場所を求めている。厳しい練習のあと、選手たちが歩いてコーヒーを飲みに行けるようにしたい」と明かした。

「到着する時期についてはほとんど決めてあり、あとはW杯前のキャンプ地をどこにするか決めるだけだ。9月3日から6日頃に来日し、それからすぐに練習試合をすることを考えている。プールステージの対戦相手と同じタイプのチームとプレーするつもりだ」 (c)AFP