【8月10日 AFPBB News】お盆を前に、ペットも大切にしのびたいと望む飼い主たちの間で「ペット用盆ちょうちん」が注目されている。さいたま市のペット用メモリアルグッズ専門店「ディアペット(DEARPET)」では、昨年の試験販売を踏まえ今夏から16種類を販売。インターネットや直営店を通じて注文が相次いでいる。

 同店を運営する「インラビングメモリー(In Loving Memory)」の仁部武士(Takeshi Nibe)代表(45)は、寺の次男として育ち、墓石のデザインを学びに英国へ。そこで目にした、亡くなった家族へのメッセージが彫られた墓碑から着想を得て、2008年に宗派を問わないペット供養商品を扱う専門店を創業。今では、ペット用の骨つぼや仏壇、仏具、遺骨を入れるジュエリーなど1000点以上の商品を取りそろえる。

 この数年、お盆用品への問い合わせが多かったことから、ちょうちんの産地として有名な岐阜県岐阜市や福岡県八女市の職人の協力を得て商品を開発し、すでに700個を販売。同店の店舗運営責任者、関口真季子(Makiko Sekiguchi)さん(32)によると、名前やメッセージ、写真をプリントしたオーダーメードタイプが特に人気だという。「以前は犬や猫のためにここまでするのという意見も多かったが、現在はペットは大事な家族の一員という共通認識が広まったように感じる」

 お供え物を探しに青山店に来店した大学生の倉石拓弥(Takuya Kuraishi)さん(18)は、愛犬と共に成長した思い出を振り返りながら「(死後も)雑に扱うのではなくちゃんとしてあげたい。向こうでもいい暮らしができるように」と話した。(c)AFPBB News