大虐殺から23年、歴史教育に直面するルワンダの学校
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■大虐殺後に「消された」民族対立
ルワンダ大虐殺では少数派のツチ人を中心に、100日間におよそ80万人が殺害された。4日に行われる大統領選で3選を目指すポール・カガメ(Paul Kagame)大統領は、大虐殺について「人は生まれつき悪なのではない。しかし悪い人間につくり上げられることはあるし、良い人間になるよう教わることもできる」との見解を示している。
大虐殺後、国が過去の歴史の書き換えに着手するまで、歴史の授業は中断されていた。
ルワンダのジェノサイド研究・文書管理センター(Research and Documentation Center on Genocide)のジャンダマシーン・ガサナボ(Jean-Damascene Gasanabo)所長は「大虐殺が起きる前の教育は、ルワンダ国民の中の違いを強調していた」という。同氏によると、教科書ではツチ人をエチオピアからの「外来侵入者」と表現し、フツ人とツチ人の身体的な見分け方を説明していた。教師らはツチ人の生徒をわざわざ立たせて、人数を数えていたという。
だが、大虐殺以降、民族に関する言及はタブーとなっている。
現在の学校の教科書では、キング氏いわく事実と異なる「植民地時代以前の黄金時代」が描かれ、フツ人とツチ人の対立はなかったことになっている。そして、これらの民族をつくりだしたのはキリスト教の宣教師らやベルギーからの入植者だと非難している。