【8月2日 AFP】バングラデシュで1日、結合双生児の分離手術が行われ、無事成功した。手術を行った医師らによると、分離手術が成功したのは、同国で初めてのことだという。

 手術が行われたのは生後10か月のトファ(Tofa)ちゃんとタフラ(Tahura)ちゃん姉妹で、2人は生まれた時から脊椎と直腸が結合したままだった。

 手術は首都ダッカ(Dhaka)にある国内最大の病院「ダッカ医科大学病院(Dhaka Medical College Hospital)」で行われ、医師20人超のチームが担当した。小児外科医のアブドゥル・ハニフ(Abdul Hanif)氏によると、手術は9時間にもおよんだものの、姉妹の容体は安定しているという。

 ハニフ氏は結合双生児の分離手術が成功したのは同国で初めてと明らかにした上、「わが国の医学の歴史において画期的な手術だ。極めて複雑な手術だった」と語った。

 ただ姉妹は、今後少なくとも2度、内臓器官を再建するための手術を受けることになっているという。

 姉妹は貧しい両親の元で生まれ、1か月前にダッカへと連れてこられた。姉妹の母親は手術成功の知らせに対し、涙ながら喜びと緊張について言及し、「医師らから手術は成功したと伝えられたが、まだ危険な状況を抜け出してはいない。子どもたちがすぐに回復するよう神に祈っている。痛みが消え去りますように」と語った。(c)AFP