【7月31日 AFP】ボクシングのスター選手でフィリピン上院議員のマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)氏が週末、南部ミンダナオ(Mindanao)島のマラウィ(Marawi)でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系武装勢力と戦う政府軍の駐屯地を慰問し、自ら加勢を申し出て兵士らを鼓舞した。

 マラウィでは5月に黒いISの旗を掲げた武装集団が市内を襲撃し占拠。建物に放火したり民間人を人質に取ったりして軍に抵抗しており、2か月以上にわたって戦闘が続いている。

 迷彩服に身を包んだパッキャオ氏は29日、マラウィ市内の軍駐屯地で「真のヒーローはマニー・パッキャオではなく、あなたたちだ」と兵士らを激励した。「私はただのボクサーだが、皆さんはわが国に命を捧げている」

 続けてパッキャオ氏は「戦闘が終わったとき、再びここに戻って皆さんと会えることを願っている。もし、私が戻って来たときに戦闘が終わっていなかったなら、私も戦場へ向かおう」と述べた。この演説の間も駐屯地の外からは銃撃音や爆発音が聞こえていた。

 軍によると、ミンダナオ島ではこれまでに武装勢力471人、民間人45人、兵士114人の合わせて630人が死亡している。(c)AFP