【7月26日 AFP】第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)は25日、競泳の各種目が行われ、米国のケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)が女子では初となる世界水泳通算12個目の金メダルを獲得したほか、世界新記録が樹立される場面が4回生まれた。

 1500メートル自由形の決勝に臨んだレデッキーはこの日、2位のミレイア・ベルモンテ・ガルシア(Mireia Belmonte-Garcia、スペイン)に19秒以上の大差をつけて優勝し、無敵ぶりを改めて見せつけた。

 2位に入ったベルモンテも、「ケイティ・レデッキーは異星人。だから目標は銀メダルだった。私にとってはこれが金」と話した。

 20歳のレデッキーは、これでミッシー・フランクリン(Missy Franklin、米国)を上回り、世界選手権で最も多くの金メダルを獲得した女子選手となった。

 それでも本人は、周囲が考えているほど勝つのは簡単ではないと話し、「1年のうち、残り364日は大変。練習を頑張るからこそ、強くなれる」とコメントしている。

 その他の種目では、男子50メートル平泳ぎのアダム・ピーティ(Adam Peaty、英国)が午前中の予選で出した世界記録を夕方の準決勝で自ら更新。予選で26秒10を、準決勝で25秒95をたたき出したピーティは、「正直、25秒台は狙っていなかったけど、調子は良かった。明日の決勝がどうなるか、自分でも楽しみだよ」と語った。

 また女子100メートル背泳ぎ決勝では、カナダのカイリー・マス(Kylie Masse)が、現在は禁止されているいわゆる高速水着時代の世界記録を8年ぶりに更新し、現在のこの種目のレベルの高さを証明した。

 58秒10をマークし、2009年の第13回大会でジェマ・スポフォース(Gemma Spofforth)氏が出した記録を0秒02上回った21歳のマスは、「あそこに出ているのは本当に自分の名前だよね、タイムは合っているよねって、思わず確認しちゃいました。言葉にならなかったし、今でも驚いてます」と話した。

 そしてこの日の最終種目となった女子100メートル平泳ぎ決勝では、レデッキーと同じ20歳のリリー・キング(Lilly King、米国)が世界記録を更新する力強い泳ぎを披露し、母国にこの日2個目となる金メダルをもたらした。

 1分4秒13で泳ぎ、2013年にリトアニアのルタ・メイルティテ(Ruta Meilutyte)が出した記録を破ったキングは、2016年のリオデジャネイロ五輪に続いてこの種目を制している。

 男子200メートル自由形決勝では、中国の孫楊(Yang Sun、ソン・ヨウ)がアジア新記録となる1分44秒39で優勝。こちらもリオ五輪に続く金メダル獲得を果たした。

 23日に400メートル自由形も制している孫楊は、26日の800メートル決勝で自由形3冠を狙う。孫はこの種目で圧倒的な強さを誇り、2011年の第14回大会から3連覇を達成している。

 男子100メートル背泳ぎ決勝は徐嘉余(Xu Jiayu、シュウ・ジアユー)が制し、中国にこの日2個目の金メダルをもたらした。(c)AFP/Ryland JAMES/Peter MURPHY