【7月25日 AFP】第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)は24日、競泳の各種目決勝が行われ、英国のアダム・ピーティ(Adam Peaty)が男子100メートル平泳ぎを制し、同胞のベンジャミン・プラウド(Benjamin Proud)が男子50メートルバタフライで金メダルを獲得。ハンガリーの「鉄の女」ことカティンカ・ホッスー(Katinka Hosszu)は、女子200メートル個人メドレーで涙の優勝を果たした。

 母国ファンの前で優勝を果たして思わず感極まったことを認めたホッスーは、世界選手権の同種目では女子初の3連覇を達成。開催国にとっての今大会初の金メダルを獲得し、観客から大声援を送られたことについて次のように話した。

「プールから上がったとき、赤白緑を身にまといながら、皆さんが私に声援を送ってくれて本当に驚きました。信じられなかったです。この経験に感謝します。忘れられません。泣きそうでした」

 2位には0秒91差で大橋悠依(Yui Ohashi)が入り、銀メダルを獲得している。

 ピーティは大会新記録の57秒47で連覇を達成し、ブダペスト(Budapest)で行われている今大会で英国に初の金メダルをもたらした。すると会場のドナウ・アリーナ(Duna Arena)では30分も経たないうちに、ピーティに触発されたプラウドが写真判定の末に男子50メートルバタフライを制した。

 22秒75で優勝した22歳のプラウドに続き、ブラジルのニコラス・サントス(Nicholas Santos)が0秒04差で銀メダル、ウクライナのアンドリー・ゴボロフ(Andrii Govorov)が0秒09差で銅メダルを獲得した。

 2014年コモンウェルスゲームズ(2014 Commonwealth Games、英連邦競技大会)の同種目覇者で、準決勝では4番手だったことから優勝候補には挙げられていなかったプラウドは、誰も喜んでいないことで自分の優勝を悟ったと語った。

「アダム・ピーティが優勝して英国に勢いをもたらしてくれたから、次の選手は金メダルを取りやすかった」

 このほかでは、スウェーデンのサラ・ショーストレム(Sarah Sjostrom)が女子100メートルバタフライを制し、同種目では女子初となる通算4個目の金メダルを獲得した。

 23歳のショーストレムは、昨年のリオデジャネイロ五輪で自身が打ち立てた世界記録に0秒05差に迫る55秒53の大会新記録で優勝し、「世界記録と僅差だったのをみて、とても驚きました」とコメントした。

 五輪覇者として世界選手権で同種目を制する史上初の快挙を果たしたショーストレムは、23日の女子4×100メートル自由形リレーでも、女子選手としては史上初となる100メートルでの52秒切りを達成している。(c)AFP/Ryland JAMES