【7月26日 CNS】中国・瀋陽(Shenyang)にある造幣博物館は、中国に現存する最も古い造幣企業だ。瀋陽造幣有限公司の工場敷地内に位置し、1935年に建てられた日本式の建物の中にあり、面積は1170平方メートル。所蔵品は数万件に上る。

 この企業で最初に造られた「大清光緒二十四年(1898年)・奉天機器局造」一圓銀貨や、中華人民共和国として最初に造られた人民元硬貨が展示されている。

 清朝末期から「中華民国」初期の頃の貨幣圧印加工設備も展示されている。大洋機(1905年製)、フランスの彫刻機(1936年製)のほか、日本の501圧印機など時代ごとに使われてきた造幣設備と、同時期の硬貨の金型なども展示されている。

 中華人民共和国が誕生してから製造された最初のデザインの人民硬貨である1分、2分、5分硬貨の金型など、硬貨鋳造に使われた貴重な道具の実物も展示されている。

 近代以降、3世紀分の中国の造幣の発展過程と歴史をありありと再現しており、中華貨幣文化の奥深さや優れた造幣技術を垣間見ることができる。(c)CNS/JCM/AFPBB News