■厳しい資金繰り

 米魚類野生生物局(US Fish and Wildlife Service)は2013年、ソウル・リバーに対する助成金の給付を開始した。ソウル・リバーはオレゴン州、アラスカ(Alaska)州、フロリダ州で、これまでに約300人の若者と退役軍人を自然の中に連れ出した。

 しかし、その魚類野生生物局に対してドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は、2018年度予算を前年比13%減の13億ドル(約1450億円)とするよう求めている。

 ブラウンさんによると、アラスカ州の魚類野生生物局はソウル・リバーへの助成金について2016年度の半分を給付すると約束したという。それでも助成金の減額分を補うために個人からの寄付や企業スポンサーを探しているとした。

 ブラウンさんは今年、釣り具メーカーの資金援助を得て子どもたちをエバーグレーズ国立公園へ連れて行った。また別のグループと北極に行く計画も立てている。しかし、こうした旅行の数は前年と比べると半減したという。

 ブラウンさんは、トランプ大統領が選挙公約の柱として退役軍人の待遇改善を掲げてきたことに触れ、今回の措置には個人的に不満があると述べる。そして「本当に失望した」と胸の内を明かした。(c)AFP/Leila MACOR