ドライバーショットは大きく右にそれて深いラフへ。するとスピースはアンプレイアブルを宣言し、大会スタッフと長い時間をかけて話し込んだ末、隣にある練習グラウンドでボールをドロップして、そこからプレー再開することを選んだ。

 そしてこのホールをなんとかボギーでまとめてクーチャーを1打差で追う展開にとどめると、そこからの5ホールは圧巻のゴルフを披露した。

 ショートホールの14番ではあわやエースかというティーショットを見せ、バーディーを獲得。クーチャーもスコアを伸ばしてはいたが、15番からもイーグル、バーディー、バーディーと続けて一気にまくった。

 スピースは27日に24歳の誕生日を迎える。23歳でのクラレットジャグ(Claret Jug)獲得は、ロイヤルリザム・アンド・セントアンズ(Royal Lytham and St Annes)で、22歳で凱歌をあげた故セベ・バレステロス(Seve Ballesteros)氏以降では最年少となる。

 またこれで、7大会連続で続いていたメジャー初優勝の流れも止まることになった。一方で39歳でメジャー優勝未経験のクーチャーは、全英オープンでは過去7大会中6大会で39歳以上の選手が優勝していた流れにも乗りたいところだったが、望みはかなわなかった。

 中国の21歳、李昊桐(Haotong Li)がスコアを7ストローク伸ばして3位に食い込み、中国出身選手のメジャー最高記録を更新した。2014年大会覇者のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)、スペインのラファエル・カブレラ・ベロ(Rafael Cabrera-Bello)が通算5アンダーの4位タイに入った。(c)AFP/Andy SCOTT