根強い人種差別と闘う、韓国初の黒人メンズモデル
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【7月12日 AFP】16歳の男性モデル、ハン・ヒョンミン(Han Hyun-Min)は、その長い脚と力強いウオーキングによって、母国・韓国のランウェイで一躍、時の人となった。しかし彼のモデル事務所は、単一民族国家であるこの国では、問題が生じ得ることも分かっている。ハンの父親はナイジェリア人なのだ。
彼は人種差別が根強く、異人種の人々が一般的に「混血」と呼ばれる社会に身を置いている。「ハンのように浅黒い肌を持つモデルは、韓国では聞いたことがない。彼を雇うのは大きな賭けだった」と代理人のヨン・ポム(Youn Bum)は語る。今やハンは韓国初の黒人ファッションモデルとして人気雑誌のモデルを務めている。
韓国は、独自のポップカルチャーによってアジア中に旋風を起こす一方で、モダンかつ洗練された、テクノロジーに精通した国家というイメージ育成を何年も模索していた。しかし一見すると文化的にも成熟している経済大国という表の顔とは裏腹に、根深い人種差別が社会の中には存在する。10年間で2倍以上に増えた移民人口も、総人口のたった4%だ。韓国に住む外国人のほとんどは、中国や東南アジアからの移民や移民労働者か、田舎暮らしをいとわない配偶者を地元で探すことに失敗した地方の男性たちの元に嫁いできた女性たちだ。
人種差別は、横行している。外国人が公共交通機関において公然と「汚い」「臭い」などとあざけりを受けたり、おしゃれなレストランや公衆浴場への入場を断られたりすることもある。2015年の政府の調査によると韓国人の25%は、外国人に隣に住んでほしくないと回答している。米国での5.6%や中国での10.5%より、はるかに高い数字だ。異人種同士を親に持つ子供たちはしばしば学校でいじめられ、雑種の動物を意味する軽蔑した呼び名で嘲笑の対象となる。人付き合いの難しさや職探し、配偶者探しなど、人生の多くの面におけるチャンスの乏しさを訴える人も多い。そしてハンもその例外ではない。