【7月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の利益相反をめぐり政権とたびたび衝突してきた米政府倫理局(OGE)のウォルター・シャウブ(Walter Shaub)局長が6日、今月19日付けで辞任する意向を表明した。

 OGE局長の任期は5年で、シャウブ氏は2013年に指名されていた。辞任後は、選挙法の専門家らでつくるNGO「キャンペーン・リーガル・センター(Campaign Legal Center)」で倫理問題を担当する役職に就くという。

 シャウブ氏は、トランプ大統領に宛てて辞意を伝えた書簡の中で、倫理問題をめぐって多くの苦情に直面している政権には内部統制に関する問題が山積みになっていると示唆。今年1月に宣誓を行ったホワイトハウス(White House)の住人は、大統領なのだから、一切の利益相反行為を行ってはならないと指摘した。

 その上でシャウブ氏は、「現政権と仕事をする中で、既存の倫理プログラムを改善する必要があることがはっきり分かった」と説明。トランプ氏を名指しで批判はしなかったが、「憲法、法律、倫理規範への忠誠心を、個人の利益よりも重視する」という原則を守る同僚たちと働けたことは名誉だったと述べている。

 ホワイトハウスはシャウブ氏の辞任を受け入れ、トランプ大統領が「迅速に」後任を指名すると発表した。(c)AFP