【7月4日 AFP】マレーシアの格安航空会社(LCC)エアアジア(AirAsia)のオーストラリア発マレーシア行きの旅客機が3日、離陸直後に鳥との衝突(バードストライク)とみられる事故に遭い、近くの空港への着陸を余儀なくされた。同社が4日、明らかにした。エアアジアのオーストラリア発便では、先週も出発空港にUターンする事態が起きたばかりだった。

 問題が起きたのは、エアアジアの国際長距離路線エアアジアX(AirAsia X)のD7-207便。乗客らによると、豪ゴールドコースト(Gold Coast)からマレーシアの首都クアラルンプール(Kuala Lumpur)に向けて離陸直後、機体が揺れ、右舷(うげん)のエンジン部分から爆発音が聞こえたという。

 同便には乗客345人、乗務員14人が乗っていたが、ゴールドコーストのすぐ北にあるブリスベン(Brisbane)の空港へ向かい無事着陸したという。同社は声明で「2羽の鳥の死骸が滑走路で見つかった」と述べ、右舷のエンジンが「バードストライクとみられる」事故に遭ったとの見解を示した。

 現地紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)の取材に応じた乗客の話によると、機体は離陸して数分後に「がたがたと揺れ始め、数回の大きなバンという音に加えてものすごく明るくなった」という。エンジン部分に炎が走り抜けるのを見たという乗客もいた。

 エアアジア機は先月25日にも、豪西部パース(Perth)発クアラルンプール行きの便が技術上の問題により、出発した空港にUターンする問題が発生したばかりだった。この時の乗客は、機体が「洗濯機のように揺れた」と語っていた。(c)AFP