【7月3日 AFP】2日に行われたボクシングWBOウエルター級タイトルマッチで、ジェフ・ホーン(Jeff Horn、オーストラリア)に0-3(111-117、113-115、113-115)の判定負けを喫したマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)の陣営が、審判とジャッジを非難した。

 パッキャオのコンディショニングコーチで、元OPBF東洋太平洋ヘビー級王者のジャスティン・フォーチュン(Justin Fortune)氏は、「レフェリーは挙動不審で、ジャッジはクレイジーだった」と怒りをあらわにしている。

 試合後に顔を腫らし、右目の上を縫わなければならなかったホーンについてフォーチュン氏は、「マニーは試合に負けたが、ジェフ・ホーンはまるでカボチャのようだった」とコメントしている。

 フォーチュン氏は「判定は真逆であるべきだった」と話しており、ソーシャルメディア上ではボクシング界、スポーツ界のレジェンドが判定に異議を唱えている。

 元ヘビー級王者のレノックス・ルイス(Lennox Lewis)氏は、「これがボクシングのおかしなところだ」とつぶやいた。

「ホーンは勇敢だったが、どう考えても彼が勝利していたと見ることはできない!」

 試合のデータもパッキャオの完勝を示している。米スポーツ専門サイトのESPNは、ホーンの地元ブリスベン(Brisbane)で5万1000人以上の観客を前に行われた12ラウンドでは、パッキャオが182本のパンチをヒットさせたのに対し、ホーンは92本だったとしている。

 なお、ジャッジ3人のうちワレスカ・ロルダン(Waleska Roldan)氏とクリス・フローレス(Chris Flores)氏は米国人で、ラモン・セルダン(Ramon Cerdan)氏はアルゼンチン人だった。また審判も米国人のマーク・ネルソン(Mark Nelson)氏だった。

 試合後にメディアに対し無言を通したパッキャオだったが、母国フィリピンのテレビでは「われわれは勝ったと思っていた」とコメントしている。

 38歳のパッキャオは、元教師のホーンとのリマッチを歓迎する意向を示している。

「状況次第ではあるが、リマッチになっても私としては問題はない。フィリピンでリマッチが行われたらいいね」

「フィリピン国民へ、あなたたちが示してくれた愛とサポートに感謝している」 (c)AFP