【7月9日 AFP】スペイン・マドリード(Madrid)のプラド美術館(Prado Museum)で、古代ギリシャやルネサンス期、18世紀の日本や米先住民の時代など、いつの時代においてもLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)は芸術の特徴の一部であったことを示すための展覧会「The Other’s Gaze. Spaces of difference」が開催されている。

 この展覧会は、マドリードで開催されたLGBTの権利拡大を訴える祭典「ワールドプライド(WorldPride)2017」に合わせて企画され、同性の恋人とともに暴君の専制政治を終わらせたとして古代アテネ(Athens)で称賛されたアリストゲイトン(Aristogeiton)の胸像をはじめ、同性同士の性行為で罪に問われたルネサンス期を代表する巨匠サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)の絵画、女性との生活を隠さず活動していたフランスの女性画家、ローザ・ボヌール(Rosa Bonheur)の作品などが展示されている。

 同美術館のカルロス・ナバロ(Carlos Navarro)氏は、「モラルや宗教によってこれまで解釈されてきた同性愛だが、どの文化、時代においても同性愛は人類の実体と密接に関連している真実だ」と語った。開催は9月10日まで。(c)AFP/Marianne BARRIAUX